白雲館

国登録有形文化財|白雲館

白雲館目次

  1. 白雲館について 
  2. 見どころ
  3. 付近
  4. 最寄り駅
  5. Tiktokで情報を見る
  6. instagramで情報を見る
  7. Googleで口コミを確認
  8. Twitterで情報を見る

白雲館について

白雲館は滋賀県近江八幡市にある、登録有形文化財に指定されている建造物です。

八幡東学校として明治10年(1877年)に建造され、擬洋風という現在では珍しい建築様式となっています。近江商人が、教育の充実を図るために多くの寄付をし、当時のお金約6千円で建造されました。

当時の近江商人達が地域の子ども達を大切にしていた想いが伝わってくるエピソードです。

ちなみに、白雲館という名前の由来には所説あり、藤原不比等の和歌「天降の 神の誕生の 八幡かも 比牟礼の杜になびく白雲」から名付けられたという説や、鎌倉時代の臨済宗の僧である白雲彗暁を偲んで付けられたといった説があります。

擬洋風建築は和洋中それぞれの建築様式を取り入れたもので、外観は洋風ながら随所に日本の技術や中華風の要素が見られます。

幕末から明治初期にかけて、文明開化の流れを世に広めようと全国で数多くの擬洋風建築が施されました。

日本の建築技術を身に付けた当時の大工さんが、洋風建築を模して造ったもので明治10年頃に最も多く建造されたとされています。

日本の伝統的な建築様式しか知らなかった大工さん達の苦労は想像に難くないですが、試行錯誤から擬洋風という独特な建築が編み出されたのですね。

母屋に翼舎を張り出した形の漆喰塗系の真っ白な建築は、近くを通るだけで思わず目を惹きます。

玄関の上部には唐破風や太鼓楼が見られ、日本の文化も感じられ当時の棟梁である高木作右衛門の創意工夫を感じることができます。

ちなみに白雲館は長野県にあった開智学校の様式を模して造られたとされています

明治20年頃から擬洋風建築は次第に減っていき、国内に残るものはわずかとなりました。

そのため、明治の姿のまま残る白雲館は大変貴重なものです。

近江八幡市では貴重な擬洋風建築を後世に残すため、地域づくり推進事業として白雲館の修繕も行ってきました。

『近江八幡市白雲館条例』という条例も定められており、使用条件などが細かく定められています。

白雲館はまさに地域をあげて守られているということがわかります。

建造当初は学校として利用されていましたが、役所や信用組合、電報電話局としても活用され、現在では近江八幡市の観光案内所として、近江八幡観光物産協会が管理しています。

白雲館は2階建てで、1階は観光案内所として近江八幡市の観光情報を提供しています

椅子や机が設置された休憩スペースも用意されており、有形登録文化財の雰囲気を感じながら、近江八幡市周辺の観光プランを立てることができます。

パンフレットなども多数用意されているため、近隣を散策する際はとても役に立ちます。

必要に応じて職員からアドバイスを受けることができるのも嬉しいポイントです。

近江八幡市の観光を検討している方は、ぜひ白雲館に立ち寄ってベストな観光プランを立ててくださいね。

実は白雲館はドラマの舞台として活用されたこともあります。

平成14年2月にNHKで放送された『生存・愛する娘のために』で“高原美術館”という名前で登場しました。

ドラマには北大路欣也さんや富田靖子さんが出演し、白雲館にはサインも展示されています。

1階では近江八幡市の特産品や名産が販売されており、休憩スペースでいただくこともできます。

例えば近江八幡商人ゆかりのお菓子である『丁稚羊羹』

近江八幡から丁稚奉公に出た子どもが、奉公先にお土産として持参したことから名前がつけられたとされています。

竹の皮で包まれた羊羹は素朴な味で、白雲館でいただくことでより一層当時に想いを馳せることができるかもしれませんね。

また、竹細工も近江八幡市の名産として知られています。

近江八幡市の竹細工は滋賀県の伝統的工芸品指定を受けており、熟練の竹細工職人によって作られています。

今や熟練の竹細工職人は全国に3~4人ほどしかいないとされ、大変貴重な技術となっています。

白雲館にお立ち寄りの際は、ぜひ竹細工など近江八幡市が誇る伝統工芸品にも目を向けてみてくださいね。

2階はフリースペースとして活用され、企画展などのイベントが開催されることもあります。

大きなものではありませんが、可愛らしいステンドグラスもお出迎えしてくれます。

白雲館の利用は無料となっています。

ただし、2階のフリースペースを利用する際は料金がかかります

9:00~12:00は2,090円、13:00~17:00は3,140円となっています。

17:00以降の利用では1時間ごとに1,040円がかかります。

ご利用の検討の際の詳細は近江八幡観光物産協会までお問い合わせください。

開館時間は9:00~17:00で、休館日は年末年始(12/29~1/3)となっています。

白雲館に駐車場はありません。

日牟禮八幡宮の無料駐車スペースに駐車し、徒歩ですぐにアクセスすることができます。

観光の拠点であり、現代では貴重な擬洋風建築の白雲館。

近江八幡市を観光予定の方には拠点としてぜひおすすめしたいスポットとなっています。

見どころ

白雲館

白雲館の一番の見どころは、明治10年に建造させた擬洋風の建築様式です。

文明開化を庶民に知らせるために、明治10年頃をピークに全国て擬洋風建築物が建てられました。

明治20年頃から擬洋風建築は減り始め、現在国内では貴重な存在となり文化財に指定されているものも多くなっています。

白雲館も明治10年に建造され、その後修繕や復元を経て当時の姿をそのままの残す数少ない文化財の1つです。

白雲館も近江八幡市の登録有形文化財にしていされ、地域づくり推進事業で修繕が行われました

擬洋風建築は明治初期に日本の大工らが西洋風の建築を見よう見まねで建てたもので、洋風の中に和風や中華風が溶け込む独特な造りとなっています。

当時は「西洋の技術をもたない未熟な建築」と揶揄されたこともあったそうです。

ですが、大工や左官達の試行錯誤の末に完成した和洋折衷な建築物は、他では味わえない雰囲気を醸し出しています。

訪れた人も「立派な建物で圧倒された」「重厚で豪華な明治、大正時代を彷彿とさせた」「古い町並みの中の洋風建築が、良き時代を感じさせた」といった感想を残しています。

幕末から明治初期の時代を象徴する建築物として、現在では大変価値のある白雲館。

外観は白塗りの洋風の建築物ですが、随所に日本の建築様式が取り入れられています。

玄関上部の唐破風や太鼓楼は日本独自の様式であり、本来洋風建築には見られません。

白雲館を訪れた際は建築の細部に注目すると、和洋折衷の建築を楽しむことができます

また、白雲館は日牟禮八幡宮の正面に位置しており、鳥居と擬洋風建築が隣接しているのもまた、独特な雰囲気を醸し出しています。

内装も大変綺麗に管理されているため、訪れた際はぜひ建物内部まで堪能してくださいね。

白雲館は八幡東学校として建造されましたが、現在は近江八幡市の観光案内所として活用されています。

近江八幡市の観光に関する情報やパンフレットが豊富に提供されています。

また、1階には近江八幡市の特産品や名産を販売しているスペースもあり、白雲館の見どころの1つです。

丁稚羊羹や赤こんにゃくといった近江八幡市の名産品も販売されており、休憩スペースでいただくことができます。

貴重な文化財の中で食べる特産品はまた格別に美味しく感じるかもしれませんね。

近江八幡市は竹細工も有名ですので、売店で見かけた際はお土産としておすすめです。

白雲館を訪れた際は、明治の良き時代の雰囲気を醸し出す擬洋風建築や近江八幡市のお土産選びをぜひ楽しんでくださいね。

付近

八幡堀めぐり

見事な擬洋風建築を楽しめる白雲館ですが、付近にも見どころが数多くあります。

白雲館から徒歩ですぐ行ける距離に『八幡堀』があります。

八幡堀は安土・桃山時代に城下町として栄えた近江八幡の大動脈として利用されていたお堀です。

堀に沿って白壁の土蔵や旧家が立ち並ぶ姿は大変趣深く、当時の華やかさを感じることができます。

また、八幡堀の近くには八幡山に登るロープウェーがあります。

八幡山の山頂からは琵琶湖や旧城下町が見渡せ、季節によって違った顔を見せてくれます。

素晴らしい景色を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができますよ。

日牟禮八幡宮

白雲館の正面には日牟禮八幡宮という神社もあります。

古くから近江商人が信仰してきた神社で、ベトナムまで進出した西村太郎右衛門の『案南渡海船額』を始めとした重要文化財が多数納められています。

また、日牟禮八幡宮では毎年3月には『左義長祭り』、4月には『八幡まつり』など全国的に有名なお祭りも開催されます。

お祭りの時期に合わせて訪れると、近江八幡市の活気を肌で感じられるのでおすすめです。

また、近江八幡で活躍した建築家、ウォーリズゆかりの建築や記念館も人気の観光スポットとなっています。

白雲館に訪れた際は、ぜひ付近の観光スポットも併せて楽しんでみてはいかがでしょうか?

最寄り駅

擬洋風建築が有形文化財に登録されている白雲館。

見事な建築は明治の古き良き時代と近江商人の財力をたっぷりと味わえるものになっています。

現在は観光案内所として活用されているため、近江八幡市を訪れた際には観光の拠点としてぜひ足を運びたいところです。

ここでは白雲館に鉄道をつかってアクセスするために最寄り駅をご紹介します。

白雲館には駐車場が用意されていないため、鉄道でのアクセスも便利です。

白雲館の最寄り駅はJR東海道本線(琵琶湖線)または近江鉄道八日市線(万葉あかね線)の『近江八幡駅』となります。

ただし、近江八幡駅駅から白雲館までは2km以上の道のりで、徒歩では30分ほどかかってしまいます。

近江八幡駅から近江鉄道バス(長命寺方面)に乗車し約7分、『大杉町白雲館前』バス停で下車するとスムーズにアクセスできます。

『八幡堀八幡山ロープウェー口』バス停で下車しても徒歩1分でアクセスが可能です。

ちなみに車でお越しの際は、白雲館向かいの日牟禮八幡宮の無料駐車スペースに駐車することができます。

江戸から明治にかけての古い街並みが数多く残されている近江八幡市。

鉄道やバスで近江八幡市の街並みを楽しみながら白雲館を目指すのもおすすめですよ。

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